DS200試聴記その5(チューン記録その2)2024-06-28

前回はDS-200のDACチップの電源ラインにLCMを入れたのですが、基板に比べてLCM素子がかなり大きくてそれ以上の部品はつかない状態でした。また、オペアンプの電源にもLCMやCPMを付けたいところでしたが、その電源回路が基板の裏にあるためケースとの隙間が狭くて部品を入れられませんでした。つまりやりたかったチューニングが半分以上できない状態でした。

それを見かねた出川先生が小型のCPMとLCMを作って送ってくださいました。
次の写真が標準のLCMと小型のCPMの比較です。

MiniとNormal
標準のCPM,LCMのサイズが 25mm x 20mm x 10mm = 5cc
ミニCPM,LCMのサイズは  12mm x 12mm x 5mm = 0.72cc
容積比約7分の1という小ささです。
電流容量は小さいのですが、このような省電力基板には十分です。
このような小さな部品を小さなパターンに半田づけする場合には、コテ先を小さいものに
kotesaki

交換して作業します。
早速アナログ基板に実装してみました。
基板の表側にあるDACチップの給電ラインに、LCMを3個とCPMを2個取り付けました。
DAC給電ラインに部品追加


また、この大きさなら基板の裏側にもなんとか付けられます。
ケースとの隙間いっぱいにはなりますが、半分無理に押し込んで次のようにオペアンプの
給電ラインにLCMを2個とCPMを2個取り付けました。それぞれプラス側とマイナス側です。


基板裏側

これでようやく女性ボーカルの色気がでてきました。艶かしい口の動きと余韻。
包まれる臨場感と厚みのある音。。
当店のメインDACにも比肩できる音になりました。
コンパクトDACでこれだけの音がだせれば間違いなくHighC/Pと思います。

当店にはもう一台コンパクトDAC(S.M.S.L SU-1)があり、こちらの基板にも同じ
チューンをしましたが、電源がバスパワーであることと、小さな1枚の基板に全てが
まとめてあるためでしょうが、完全にDS-200に凌駕されてしました。
昔から電源は分ければ分けるほど音がよくなると言われています。デジタル回路を
内部に持つようになった最近のオーディオ・ユニットは、その辺の電源や回路の作り方が
大きく音を左右することが伺われます。電源を分ければそれだけ体積も増えますので、
やはりある程度の大きさは必要ということでしょう。

あと、DS-200について一つ訂正があります。以前、専用ドライバが必要と書いていましたが、最近のWindows11ではDS-200はbravoのドライバを入れなくても(つまり繋いだだけで)全ての機能が利用できます。
もちろんMACでは最初からそのままで全機能使えてますが。。