お客様からご質問いただきました2024-11-06

◎ひと昔前はデジタルアンプは音が悪いと酷評されていたのに、なぜこんなに評判があがったのですか?
いくつかの理由があります。全部のデジタルアンプの音がいいわけではありません。少し丁寧にお答えします。

1)歴史的事実:最初のデジタルアンプはさほど音がよくなかった。
デジタルアンプはオペアンプのようにICチップ化された製品です。ですからまずそのICチップの音の良さや悪さがそのまま製品化された時のアンプの音を決めてしまうということがあります。初期の頃のデジタルアンプICは単なる拡声器用につくられていました。音もそこそこのものでしかなく、街の電気工事屋さんが簡単な拡声器を作る際などに使われていました。
つまり、チップメーカーが真面目にオーディオ用途を目指して開発しないと音の良いICチップは出てきません。

バーブラウンを吸収したテキサスインスツルメンツ社がハイエンドオーディオ用途としてTPA3255を発売したのは2016年でした。その後2018年頃から中華アンプに採用されて大量販売されてきています。
(海外製の某高級機にも採用されていますが、隠されています)
2)劣悪な電源と組み合わせて安価大量販売されてしまった。
「安いが音が良い」をうたった中華アンプは素子の音がよいこと売りにして安いスイッチング電源と組み合わせて販売していました。このことが「中華製デジタルアンプは音が悪い」という評価につながったと思います。もっとしっかりした電源と組み合わせていたら評価もあるいは変わっていたかもしれません。

3)素性の良い素子を100%生かしきるチューニングを施した
当店ではもともと電源を第二世代電源に替えたり、FixCurrentなどの機器の電源を改良することで素子・回路 本来の音を出せるようなチューニングやパーツを提供してきています。

要はデジタルアンプは当店から見ればオペアンプと同じです。良いオペアンプでも電源が悪ければ決して良い音では鳴りません。それと同じで、カニトランスと第二世代電源と組み合わせて給電してみました。そうしたら大化けしたのです。大成功でした。
この変化はアナログオペアンプの音が改善される以上に劇的な変化でした。

この変化に気を良くしてチューン好きの店主は、デジタルアンプボードの裏にLCMやCPMをつけて細密チューニングを加えたり、アンプボード入力段のオペアンプを音響用(MUSE)に交換したり、さらには最終段のフィルター素子の定数を見直してしっかりした日本製のものに換えたりして更なる音の高純度化を目指しました。
この結果として当店のss120は他に例を見ないほどクリアで3次元的な臨場感のある良い音のするアンプになりました。

「良い素子本来の音、優秀な回路そのものの音」を出せるように最高の電源を供給すること。
それが当店のチューニングコンセプトなのですが、当店のデジタルアンプss120はその結晶なのです。

ですから、世の中のデジタルアンプの全ての評判が良い方向に変わったわけではありません。
デジタルアンプを良い電源と組み合わせた当店のss120だけが、群を抜いて良い音であるという評判が出ているだけです。

おわかりいただけましたでしょうか・