デジタルアンプ2台目を製作中です2024-08-26

構成は1台目と同じですが、お試しとして下記にトライしています。

今回のようにアンプ基板がある場合にそれをケースに入れてまとめようとする時、何が大変かというとなんといってもケースの加工です。

フロントパネルはLEDとボリュームだけですから丸穴二つだけでいいのでドリルで簡単なのですが、背面は入出力コネクタという複数の丸穴の他に、電源ソケットという角穴を開けなければならないのです。角穴はハンドニブラーが使えればまだいいのですが、今回のケースはパネルの厚さが2.5mmもあるためハンドニブラーが使える範囲(1.5mmまで)を超えており、そうなるとドリルで連続打ちして四角の内周を落としてからひたすらやすりで削って仕上げるという地味で苦労の多い加工をしなければなりません。このケースのパネルには保護シールすらはられてませんので、こういった手作業での加工は想定していないようです。

ケースメーカに加工を依頼することもできるのですが、1個のためだけであってもそれなりの費用がかかりますし、、しかも正確な図面を出して依頼しなければなりません。
自分だけのアンプであればこそ、そんな費用はかけたくありません。

そこでやってみたのが、手持ちの3Dプリンタで前後のパネルを製作することです。
どのみちコネクターの配置設計などは毎回作成するので、今回はBlenderで3D図面をおこして、そこからSTIでデータを吐き出して3Dプリンタに読ませました。

材料はPLAの黒です。元の板厚が2.5mmでしたが、樹脂で作成するため強度を考え3mm厚としました。長い間には環境によっては加水分解する材料ですが、壊れたら作ればいい、、と腹を決めてとりあえずやってみました。

3Dプリンタ印刷物とオリジナル

写真はできたパネルにコネクタ類を取り付けた状態と、手前にあるのはオリジナルのパネルです。
3Dプリンタの印刷物の表面には独特のプリント縞ができますが、光の加減で目立たなかったりしますので、使う分にはあまり気になりません。アルミのオリジナルのパネルより相当軽いですが、感触としては結構しっかりしています。

リアパネルのコネクタの緩みが心配ですが、ウチのスピーカーケーブルはすべてバナナプラグ(SteinMusic製)をつけてあるので大丈夫ですが、繰り返し抜き差しをする入力用のRCAコネクタにはいずれ緩みが出るかもしれません。この辺は使ってみて判断しようと思います。

一般のアンプであれば、入出力コネクタの近傍で共通アースをとってノイズの発生を防ぐという手法がとられるのですが、樹脂製のパネルを使う場合は本来は別途しっかりしたアース線を敷設する必要があります。ただ今回のデジタルアンプについては、スピーカラインが+ー両極ともフローティングしており、それぞれが独立したアンプ構成になっているためこれは必要ありません。

また、1号機はミュート回路がついていたものを利用していませんでしたので、電源の入り・切りでわずかにポップノイズが出てました。今回遅延回路を設計して追加し、使い勝手を向上させました。先にこの回路は1号機にも入れました。

さて、
今回何故2台目のデジタル・ステレオアンプを作ったか、ですが、第二世代電源で駆動するデジタルアンプの音があまりに素晴らしいので、ウチのメインシステムと比べてみたくなったというのがその心です。ウチのメインシステムはSteinMusicのハイブリッド・モノ・アンプであるDuoを2台でステレオアンプにし、そのステレオアンプを2台でバイアンプ構成で鳴らしているのです。しかもDuoにはA電源,B電源、半導体回路用電源と3つの電源にフルに第二世代回路をいれており重装備です。4台で合計12セットもの第二世代電源をいれています。これに対して実にシンプルな第二世代電源(1回路)だけで「これは!!」という音が出たデジタルアンプを、同じバイアンプにして比較してみたいのです。

この試聴記はまた次に書きます。

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