スピーカーはどんな信号で動いているか ― 2025-04-16
まず波形観測記録を見て下さい。
発振器から矩形波をアンプに入れて、その信号が増福されてスピーカーに届くその電圧波形を記録しています。アンプはDENONのPMA-1500という大電流MosFETを採用したアンプで、当店にてフルチューニングしてあります。音の良いアンプです。スピーカーはヤマハのNS-10Mxという最小モニタースピーカーで、アンプとスピーカー間のケーブルはラダースピーカーケーブルです。
まず、発振器出力電圧は次のような綺麗な矩形波(方形波)です。周波数は1KHzです。
これがスピーカーに届くと次のような波形になります。
先端部にややリンギングが出ていますが、綺麗な波形です。
それが周波数を5KHzにするとかなり波形が乱れてきます。スピーカー端での波形です。
そして8KHzだと、なんと、きれいなサイン波??になってます。
矩形波に含まれる周波数成分は基本的に全ての周波数を含む急峻な波形です。それが立ち上がりも立ち下がりも追いつかず、こんな丸まった波形になってしまってます。
この現象はデジタルアンプでも一緒です。次は当店のss120からの出力を繋いだ時の8KHz 波形です。
やはり三角波のようになってます。波形にあるギザギザはデジタルアンプ特有の450KHz近辺の変調信号です。
スピーカにはボイスコイルと言うコイルがあり、音楽信号が入るとコイルが磁化してコーンを動かして電気信号を音に替えてますが、コイルというものの性質上、電圧信号の変化に応じて位相ノイズが発生し信号の動きを阻害する方向に作用します。つまり信号電流に対するブレーキとして作用しています。このことが、矩形波である信号波形を鈍らせている原因です。この現象はほぼ全てのアンプ=スピーカー間で発生しています。
そこで、今回出川先生と当店の共同研究で発見した位相ノイズを劇的に減らす素子の登場です。
詳しくは以下のリンク先のPDFを見てほしいのですが、金の卵です。('の'を除いてはいけません(^^;;)
スピーカーケーブルをこの卵の中を通すと、8KHzの波形が次のように変化します。
まずはDENONのアンプ。
次がss120
いずれも三角波やサイン波よりははるかに矩形波に近い形に改善されています。
これによる音の効果は目覚ましいものがあります。音の粒が眼前に迫ってくるのです。このリアル感の迫力は凄いです。開発途中でこの素子を見つけた時には出川先生も私も興奮してお互いに電話をし合って確認したものでした。位相ノイズをほぼ除去できる画期的な素子です。
暫定阪の資料は次のリンクのPDFをご参照ください。
https://www.practsoundsystem.jp/accessory/SPMD-10.pdf
当店ではこの素子をアンプに内蔵するサービスを始めます。特に当店で販売しているss120やss600Dには内蔵可能です。また、ラダーケーブルと組み合わせた製品も計画中です。一部のお客様には試作品をご試聴いただきはじめておりますが、販売の準備が出来次第ブログやHPにてご案内します。
ところで、、、以下は店主の個人的な感想です。
自分のブログなので、素直な感想を書きます。
アンプの製造販売ではこの現象を見逃されてきたのですよね(見過ごした、見ないフリした、とも言う)
アンプの応答特性を評価する値に「ダンピングファクタ」と言うのがあります。あれほどメーカ側に有利でイイ加減な数値は無いと私は思っています。測定内容を見ると、スピーカーを単なる抵抗とみなしてそれに対する電圧のレスポンスを見ています。スピーカーがコイルであり、単なる抵抗でないことは明らかなのにです。アンプからスピーカへの給電容量だけをあげれば向上するような数値です。コイルとしての応答性を完全に無視しています。
この件もそうですが、、、
整流回路に欠点があることを見ないフリしてきたのも日本の(世界の)メーカです。理屈では明らかなのに、物理的に対策が困難な事象やオシロの計測だけでは掴めない現象を、無視して改善してきませんでした。
美しくて見栄えのする高級な製品ではデザインに投資し、そうではない中級程度の民生品には売らんがための余計な機能を山盛りしたりで、オーディオとして本当に必要な「音をよくする部分」にお金をかけてはいません。努力していないのです。それは、本当に音の良い製品を市民が買わないからメーカは音にお金をかけられないのです。いや、訂正します。。。「今までの市場に本当の音を出す製品がないので市民は知らない」と言うのが事実ですね。しかし、そんな音を知らない「評論家先生がいい音と言った製品」は本当にそうか、一度冷静に考えてみてください。
おそらくメーカが苦労して開発すれば、本当に音の良い製品は出せたはずと私は思います。日本のメーカの技術は凄いですから。しかしそれを出さずに一部でのみ温存していたのは価格で製品レンジを作りたい販売戦略ですよね。それが日本のオーディオ文化を遅らせているのです。正直、酷い話しだと思いませんか?
私は私の店のような小さな店ですけど、なんとか本当の音で日本のオーディオ文化をより良い物にしたい。みんなが癒される音をもつ時代が来てほしい。そう願っています。








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