SPMD-10の測定波形2025-08-06

SPMD-10の測定結果


出川先生のお客様でオシロスコープに詳しい方がおられて、その方が管球アンプのスピーカー回路の音楽信号を測定してユニークなデータを送って下さいました。


測定回路説明

測定回路


まずこの回路で、フル第二世代電源で駆動された真空管アンプの左右chに同じ信号を入れてその時の左右chの音の信号が全く重なっている状態を観測しています。黄色(左ch)と緑(右ch)がすっかり重なっているので黄色にしか見えません。


同期波形


次に、左chにだけ位相ノイズキャンセル素子SPMD-10を入れたらどうなるか、を捉えたものです。


SPMD挿入比較


するとどうでしょう!

位相差異


SPMD-10を入れた左ch(黄色)だけがわずかに電圧波形が先に進んでいるように見えます。これはコイルからの位相ノイズをキャンセルして電圧位相が遅れることなくスピーカに届いていることを意味しているのでは、と思われます。


あまりに音のリアリティが改善されるので、もしかしたらという予想があったものと思うのですが、スピーカーというコイル体に音楽信号が入った時に、電圧位相が90度遅れるという物理現象が不思議なことに無くなっているようですよね。


コイルに掛かった電圧の位相が90度遅れるという、教科書にも書いてある現象がもしかしたらキャンセルされているという、とてもユニークな効果であると思います。


それ以上に、この音は本当にリアルで素晴らしいものです。


別件ですが、出川先生が昔からのお客様にss120とSPMD-10を視聴用にお貸し出ししたらそっくりそのままお買い上げいただいたとのことで、当店にもss120の追加注文をいただきました。


そのお客様はWEのスピーカをお持ちの古くからのオーディオマニアでいらっしゃる(トライオード・フェス・ジャパン関連では有名な方)とのこと。その方にも新しい音の世界をお楽しみいただいております。


ありがとうございます。


プライベート・オーディオの勧め2025-08-17

プライベート・オーディオの勧め


わずかに残っているオーディオ関連雑誌を見ると、高級オーディオと言われる機器の価格がエライことになっている。筐体も大きく重そうであり、重厚に見える。


いつからオーディオは金持ちの道楽になったんだか。。。。


 こんなに値段の高いものばかりになると、オーディオって、桁違いにお金がかかるもんだとか、金持ちじゃないと楽しめないとか考える人が増えてしまって、自分で良い音を目指してシステムを構築しようなどと考える人たちはいなくなってしまう。現代の忙しい時間の中では、結局スマホ、パソコンや安いシステムステレオなんかで簡単に済ませているのがほとんどになっているのだろう。


 そうなるとオーディオ機器を購入しようという人口が減ってしまい、どんどんオーディオ機器の価格は上がらないと業界も生き残っていけなくなる。その結果としてあんな数千万円や億円を超える装置が販売されていたりする。価格がいくら高くても決して良い音ではないのにねぇ。そうなるとお金を出す人もどんどん減ってきて、結局は真っ当な音質を求めるメーカーがなくなりオーディオ文化そのものが廃れてしまう。


 確かにオーディオは趣味だから、どんな音が好きでも構わない。だから私はあなたが聞いている音が酷い音だとは言わない。しかし、たとえば家電店で販売されてる音はどれを聞いても私の耳には歪だらけの酷い音にしか聞こえない。これは音色の問題ではない、音質の問題である。一般のオーディオ機器の音は低音はぼやけ、中高音は耳障りである。音量を上げると、それはそれはやかましい音がする。音量を上げたらそれこそ近所迷惑である。それは、その装置が使っている電源に致命的な欠陥があるからだ。これはブログで何度も言っていることです。


誰ですか?「大音量でないと聞いた気がしない」などと言っているのは!

それはアンプの音が痩せているのです。不足している音をもっと聴きたくなるからあげたくなるのです。


オーディオなんて、勘所に少しお金をかけると途端に見違えるような滑らかで緻密な音を得られるようになる。一般のメーカーではやってないことだが、電源が基本なのです。


高級アンプの音に満足できずに当店にチューニングを依頼される方が多い。でもアンプは高級であればあるほど電源構成が贅沢であり、その電源を全てチューニングするとなるとそれなりにお金もかかってしまう。そんなお金をかけるのなら、素直に当店のss120を購入した方が圧倒的に安く最高の音が手に入る。


 ss120は小音量からしっかり臨場感のある癒される音を出せるので、デスク・サイドやベッドサイドに置いてパーソナル・オーディオとして使うのに適している。小さい音量でも密度の高い滑らかな音の出せるアンプは当店のアンプ以外にはない。もちろん、100Wの総合出力があるので一般のリビングにも十分ではあるが。深夜にこっそり、小さな音量で滑らかな音に包まれる。しかも誰にもやかましいなどの迷惑をかけずに、ゆったりと包まれて1日の疲れを癒す。そういう音はこのアンプでなければできない。


「お金をかけたこと」をひけらかす必要のないオーディオならば、ss120は一択である。最高のコストパフォーマンスを保証する。


前にも書いたが、出川先生が昔からのオーディオ仲間で、大規模なオーディオシステムをお持ちのマニアの方にSPMD-10と一緒にss120をお貸ししたら、このアンプの音を気に入られてそのままご購入くださった。それはこのss120の音と使いやすさを気に入られた結果だとのこと。デジタル臭さがなく、管球アンプに負けない音がするコンパクトなss120 を心底気に入ってくださった。


見てくれよりも実を摂る。

オーディオってもともとそういう趣味だったはず。


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 岡本



MarkAudio Alpair5G というスピーカー2025-08-24

Mark audio のAlpair 5Gというユニット


特殊なガラスコーンを使ったユニットとのことで、まずはその音を効いてみたくて買ってみた。鳴らすために共立無線の専用ケースキットも買って組み立てた。

組み立ては木工ボンドだけでほぼ済んでしまうが、位置合わせするための角材とか抑えるための重し(我が家では使わない小型SP:デッドマス付きがあった)などが別途必要になるが、ほぼ半日で組み立てられた。

塗装はSteinMusicの音楽用塗料・マエストロを前面・側面・上面にだけ塗った。白木のMDFだったけど、これを塗るとやはり見た感じに落ち着きが出る。


再生は次のシステム

アンプ:ss120(SPMD−6Fを4個内蔵)

スピーカーケーブル:SPC-AV(内部配線も)


音は、中高音のキレと抜け、情報量がすばらしい。低音も8cmユニットなので豊かではないがそこそこ鳴っている。これはスリット・バスレフのケースによるところが大きいかな。


バイオリンやギターなどの弦楽器が美しい。ピアノも良い。シングルユニットなので定位が抜群に良い。音の立ち上がりが良いと何を聞いても楽しい。この状態で少しエージングを進めてみようと思う。

Working Desk

写真は当店の作業机

机の両端にあるのは下が今回作ったAlpair5Gペアと上が前回チューニングしたEdiferMR3。


私が作業する時の音源は主に机の下にあるMacMini+SMSL(SU-1)+ss120と、気が向いたらBT接続でiPad ProやiPhoneから繋いでMR3である。写真に写っているキーボードとマウスはいずれもBluetoothで接続先をMacMiniとiPadProで切り替えて使えるようにしている。Appple製機器の端末間連携システムは使いやすくて良い。


MR3の音はいいのだが、アンプが右側だけに入っているため右から左まで配線を伸ばしていて左右の配線長を揃えることができない。そのため残念なことに臨場感ではイマイチなのである。だからMR3を使うのは環境音としてオーディオを流しておく時だけ。


その点Alpari5GはシングルユニットそのままをSPMD-6F入りのss120から等しい長さのSPC-AVでドライブしているので焦点はピタリと合う。高音部の高解像度と相まって演奏者周囲の空気感までが再生される。抜群の臨場感である。通常この位置にはYAMAHAのNS3-MX を置いていてチューニング後のアンプの音の確認などをしているが、しばらくはこのAlpair5G を使ってみようと思う。今はブライアン・ブロンバーグのアルバムをこれで聴きながらこの文章を書いている。エージングでどこまで音が馴染むか楽しみである。