45年前のAMP、YAMAHA製C-2とB-2を預かりました2023-02-16

「C-2の電源は入るがガリ音が酷い」のと、「B-2は音が出ない」とのこと。
チューニングではなくとりあえず音が出るようにだけしてくれとのご要望。

「修理」は普通はお受けしないのですが大先輩ですのでお断りする訳にはいきません。
見たら、アンプ回路はそれぞれしっかりしたもので、音も太めで良いアンプです。
ただ、入出力回路のスイッチ、ボリューム類が全て接触不良を起こしていました。

まずB-2ですが、パワーアンプのくせに入力2系統、出力2系統の切り替えや出力調整用のボリュームがあり、さらに当時はDC構成が珍しかったためと思うのですが、入力のカップリング特性をDC/ACに切り替えるスイッチまでが入っていて、それら全てのスイッチが接触不良(接触不安定)を起こしていました。C-2のボリュームのガリは大したことないのですが、B-2と繋いで使った時に、B-2側の回路が刺激されて最大ボリュームに近いガリを発生させていました。
つまりB-2は音が出ない状態と音が左右バラバラのタイミングで接・断を繰り返していたことで大きなガリ音になっていました。
これらのスイッチは全て基板直付けのスライドスイッチであり、同等品の入手はまず無理。そこで、本来のパワーアンプの機能に徹底させることにしました。つまり接点類を全てバイパス配線で短絡し、一つの状態だけに固定することで「通電すれば音が確実に出る」状態まで戻しました。
もちろん、スライドスイッチが万が一操作された場合にも動作異常を来さないように、使用回路以外の選択肢はパタンをカットして無効にしました。

C-2はメインのロータリースイッチの接触が酷くて、AUXやTuner入力位置などはロータリースイッチを手で微妙にずらして位置合わせをしないとONにならない状態でした。その場所で手を離すと片チャンだけ音が出たり切れたりしてました。この他のミュートやサブソニックフィルタなどはターンスイッチなのでB-2と同じように固定化できるのですが、ロータリスイッチだけは交換しなければなりません。
調べたら極薄のボディに納めるため松下電工製の小さな箱型ロータリスイッチを、長いクランク・シャフト経由でフロントパネルから接続していました。当店の在庫を調べたら、なんとか収まりそうな円形ロータリスイッチがありましたので、取り付け穴を加工してなんとか交換しました。

これらの改修で確実に音が出るようになりました。B-2の出力ボリュームを最大位置で固定することで、C-2の常用使用位置をガリの出る場所より下で使えるように逃げてガリが出ないようにも工夫しました。

ほんとに太めで良い音です。
これに第二世代電源を入れれば本当に見違えるのに。。。
先輩は音にこだわりがないので仕方ないですね。

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