バイワイヤリングとバイアンプ2023-03-11

私が愛用しているスピーカー(Brilon1.0SLE)には、バイワイヤリングができるように高音用・低音用それぞれの入力端子があるが、1台のパワーアンプ(Duox2)で使用しているため入力端子はパラ接続して配線してある。

世の中には1台のアンプで使う場合でもスピーカーケーブルを2セット使い、高音用と低音用のスピーカ回路を分けることで音が改善される(逆起電力を回避する?)との意見もあるが、ラダーケーブルを2ペア使って私が試した限りは優位差はなかった。

先日手に入れたPMR1500Rは中高音が美しいアンプなのだが、プリアウトが付いていて、外部にパワーアンプを並列に繋ぐことができる。「どうせ時間軸が合わないだろうな」とは思いながらここに Duox2を接続してバイアンプにしてみた。

バイアンプにすると、流石にスピーカーの鳴りはどこまでも伸びてステージ感が広がる。低音と高音の解像度も問題ない。ただし、焦点がボケる。ヴォーカルの口がまとまらなくて大きい。やはりこれは2台のアンプの再生特性の違いが音の結像性を悪くしている。まぁ予想した通りの結果。
しかし音の伸びと純度は高くて捨てがたいものがある。スピーカーがのびのびと鳴るということはこういうことだと実感。そこで、同じ(同類の)アンプでバイアンプができないか考えた。

Duoはハイブリッドパワーアンプであるが、前段に真空管ステージを持っており、ここがSteinMusicの設計の肝になっている。増幅段はLM3886を使っている。
他方、私の手元には、LM3886を使ってカニトランス、第二世代電源と組み合わせただけのシンプルなパワーアンプが使わずに置いてある。これはこれで十分にいい音がするのだが、Duoと比べてどこか乾いた音がする。それはおそらく前段のコンディショニングがないことの影響であると思っている。
このLM3886アンプの前段にSteinMusic製の真空管プリアンプ(Swing)を前段バッファとして入れてやれば、Duox2と時間軸が合うのではないだろうか。
つまり増幅段は左右合計4つのLM3886が担当するが、それぞれ信号コンディショニング回路は真空管プリとDuoの前段というどちらもSteinMusic製真空管コンディショニング回路である。

[Source]=>[128ATT]==+==>Duo x 2 ===============> Woofer
                                 +==>Swing ==> LM3886Amp ==> Tweater

オーディオ信号のパラ化はSteinMusic製128StepATTからパラ出力させてロスなく通過させ、配線はすべてラダーRCAとラダーSPで接続。

音を聴きながら、聴感上好ましい位置でSwingのボリューム位置を決めたら焦点もバッチリ合った。

うちのシステムが広いステージ感と焦点を獲得した。実に聴きやすい。包まれる感じは癒しの効果抜群。やってみるもんだ。