ご来訪されたお客様からのご感想 ― 2026-02-02
最近当店に来て下さったお客様は、ご自分のCDをお持ちになり試聴なされて、『ステージが広い、オーケストラの配置が全部見える、今まで聞こえなかった音が聞こえる。』としきりに感心されておられた。
それもそのはずである。
当店の試聴用システムは、上から下まで全て第二世代(出川式)電源で供給し、整流回路で生じる音の欠落を防いでおり静かで滑らかで密度の高い音を出している。その上給電トランスは全てカニトランスで音の立ち上がりが抜群に早く、さらにパワーアンプには1KVAという大容量のカニトランスを積んであるため、それらの総合力で再生される音楽ステージは広大で豊かな音になる。さらにその上に、うちのスピーカーラインには出川先生のSPMDも入れてある。スピーカー自身が消している音の大事な要素をちゃんと再生できているので音のリアリティが抜群なのである。歌手の声も楽器の音も実に生々しく響く。
従来のオーディオシステムには音にならないノイズが大きく2通りある。音にならないというか、聞こえないノイズ、あるいは音の欠落とでも言えると思う。
一つ目がまず整流回路。ゼロをまたいで上下に振れる交流を整流器とコンデンサで直流に変換するものだが、整流器もコンデンサも理想素子ではないから必ず時間遅れが生じていて、それが交流波形がゼロに向かう局面ではコンデンサの充電にだけ電力が使われてしまいその間、負荷への電流が流れないという電流欠落を生じている。コンデンサ電圧は維持されているので、電圧波形測定ではこの現象は観測できない。この毎サイクル繰り返される電流欠落により音の余韻が止まってしまい、ギザついた耳障りな音になる。出川式電源はこの電流欠落をなくすように補助回路を設けた素子で完璧な整流を行い、欠落のない直流電流を作り出してくれる(特許技術)。この電源を使うと整流回路の効率が最大10%上昇するので電力効率も改善する。実に画期的な技術である。
もう一つがスピーカー自身が出す逆位相のノイズによってボイスコイルの動作そのものが阻害されて音が出せなくなる現象である。スピーカーは強力なマグネットの中をボイスコイルが信号電流によって励磁されて動くことによって音を作っている。しかしボイスコイルはインダクタンス負荷である以上、交流信号である音楽信号が入ると、常に逆方向の起電圧がボイスコイル自身から発生して位相そのものを遅らせている。この逆起電圧は中低音域の音を濁らせ、高い周波数帯の音は出なくなるという現象を生じさせている。
出川先生が開発したSPMDはこの逆起電圧をマグネットの力によりキャンセルすることを可能とした。逆起電圧を無くすると電流と電圧の位相差がなくなり、インダクタンス負荷であるスピーカーがあたかも抵抗体のような素直な動きに変わり、上から下まで音の濁りが消え、特に高音域ではレンジも広がって本当に自然な音になる。
このSPMDについて出川先生が論文を纏められたとのことでお送りいただいた。ここに紹介させていただく。効果を疑っておられる方々には是非ご参照いただきたい。
また実際の経験として、電源における電流欠落の音というものが、SPMDを入れることによって具体的な音ととして観測できたという経験もある。その辺は次のブログに記載しておいた。
以下のブログの中ではSPMDのことを「金の卵」と見た目の渾名で書いている。
https://practnaga.asablo.jp/blog/2025/05/03/
当店ではフル出川式電源のアンプとチューニング済みのDAC、それにSPMDを含めたスピーカーケーブルなどの一式を試聴していただける試聴用セットを無料で10日間貸し出している。以下のブログをどうぞ。
自分で作業なさりたいお客様 ― 2026-02-16
先日の来訪者
このところ来訪者が続いてますが、先日訪問されたお客様は東京から遠路はるばる自家用車で来られました。ご自身で第二世代関係のチューニング作業をなさりたいと、ご自分のプリアンプ、パワーアンプ、DACをお持ちになりました。
当店はもともと、自分で音を良くしようと努力なさる方を支援したくて始めた店ですので、この方のように『自分でやってみたい』という方は大歓迎です。お持ちになられた機器をいちいち開けながら、こうしたいとかここはこうした方がいいよとか、できるだけコストを抑えながら音を良くしていくにはどうするかなど、二人で色々会話しながら計画を作っていく作業はなかなか楽しいもので、午後の4時間があっという間でした。
この方が当店の音を聞いた時、まずはステージ感の大きさに驚かれていました。我が家のブリロンをみてこの小さなスピーカーでこれほどのステージが再生されるなんて・・・と。高音から重低音まで出ているし、オーケストラのすべての位置が全部わかる、歌っている人が見える。。とこれまでのお客様とほぼ同様のご感想を述べられました。
その方はバイ・アンプでシステムを構成されいて、持参なされたパワーアンプはモノラルアンプなので家にはあと3台あるとのこと。そのアンプには出川式電源がすでに入っているとおっしゃられていたので中を開けてみたら、SiCダイオードで構成された整流回路が入っていました。SiCはバンドギャップが大きくて電流損失も大きいため音楽用途には向かないよ、まずはこれらをPalladiumSBD(PdSBD)に交換しないと。。。と提案しましたが、「難易度が高そう」ということでその前にまずはLCMとCPMの取り付けをしてみたいと、部品の発注をいただきました。
いきなり第二世代電源の搭載に手を出さず、できそうな周辺部品からチャレンジしてみるという姿勢が気に入りました。
この方はこの先プリアンプもご自身で構成なさろうとされていますし、他に2台あるRB880のチューニングにもチャレンジしたいとお考えで、実に前向きな方です。
私より随分お若い方ですが、チャレンジャブルな精神と着実にすすめていく落ち着いた精神をお持ちの方です。
RB880などは2023年に当店でもフル・チューニングした経験がありますので、できる限りのアドバイスをさせていただきます。DACの細密チューンなどもお手伝い致します。
まずは温度調節の可能なハンダゴテ(PX280)やヒートクリップ(放熱鋏)を購入することをお勧めしました。私が使っているのはどちらもgoot (太洋電機産業)さんの製品です。
今回は、これからが楽しみなお客様のお話でした。
1KVAのトランスなんて・・アホか!? ― 2026-02-18
1KVAのトランスなんて・・アホか、という評価
安物の中華アンプボードに1KVAのトランスをあたえるなんてアホじゃないの。あんなもの、そこらのACアダプタで十分だろう。という意見をモロに言われました。遠慮のない私の同級生からですが、彼には時間のかかる説明はしません。
おそらく説明しても理解しようとしないでしょうし。
大きな音が出したいから大容量のトランスを入れたのではありません。
ss600Dspの本質は「小さな音の質」にこそあります。
「大排気量の車が、低速走行でも静かで滑らかに走る」ように電源の余裕が微小信号の解像度を支えています。そのトランスと出川式電源による「電流欠落」の無い正しい直流が太い川の流れのように音楽を隅々まで再生します。
当店のアンプでご自身が聴き慣れたCDを聞いた方は「これまで聞こえなかった音が聞こえる」「ステージの大きさが凄い」とどなたも驚かれています。これらはすべて1KVAのトランスと出川式電源とD級アンプの組み合わせによるものです。
静寂の中のダイナミズムとでも言えると思います。何も音のしない中に演奏会場の空気感までをも再生するのです。
D級アンプは電源のインピーダンスに音質が直結しています。
鋭い立ち上がりが一般電源の汚い直流で再生されると角が立って耳障りでしようがありませんが、D級アンプにインピーダンスが低い出川式電源と、さらにインピーダンスが低い大型のトランスとを組み合わせることで「アナログのような滑らかさと、デジタル特有の圧倒的な駆動力」を兼ね備えた、一つの理想的なシステムが出来上がります。
正直、暴れ馬のような1KVAのカニトランスを使いこなすのには大変な苦労をしました。低インピーダンスで大電流の電源で小さなD級アンプを運転するのですから大変です。トランスの奔流を一切ブレーキをかけずにD級アンプが要求するままに供給する。妥協することなくこの方法をとったことで、これまでだれも経験したことのないような音のステージ感が得られるアンプが出来上がりました。
ss600Dspの音はこのような「アンプシステム」として一つの到達点の音です。
ss600Dspは2026年3月から発売いたします。また、ss120は据え置きますが、ss600Dは価格を改定予定です。
実はこのところ・・・・ ― 2026-02-22
実はこのところ・・・
私はss600Dspで発生した現象の解析と対策に必死になっていた。極々稀な現象ではあるのだが、電源投入タイミングのラッシュがアンプを破壊してしまうほどに激しくなる事態が発生した。
1KVAのカニトランスという、超低インピーダンスのトランスと、出川式電源というやはり低インピーダンスな電源を組み合わせることで、理想のドライブ能力でD級アンプを駆動しているが、その駆動電流が電源投入という厳しい過渡現象においてはごく稀にジャジャウマの如くに暴れることがあった。
昨年12月に出川先生のss600Dを1KVAに載せ替えた時にその現象が発生した。パチンッと音がしてアンプが壊れた。電源も壊れた。最初は何が起こったかわからなかったが、ss600Dが完全に死んでいた。
この現象を起こす可能性を潰さないと買っていただいた皆様に安心してお使いいただくことはできない。そんなことは絶対にあってはならない。
しかし、稀にしか出ないこの現象を再現させつつ解決して潰すということは、アンプを何台潰すかわからない。
とは言っても実践(Practice)を社是とする当店が、いい加減な製品を出すことは許されない。
そう考えると居ても立っても居られない気持ちになり、それから約2ヶ月、寝る間も惜しんで試験、破壊、実践と分析を行った。
文献や技術資料なども調べながら、ようやく原因と対策にいきついたのが2月の中旬。この間、破壊したアンプボードは10枚を超えた。
実は1月中にss600Dspの県内のお客様からそのアンプを引き取ってきていた。対策が決まったらすぐに対応できるようにだが、そのお客様が音を聞けなくなることが忍びない。そこで自分のss600Dspを代わりに置いてきたが、万が一にもお客さまのところでその現象が発生しないように、電源を切らないでお使いいただくことをお願いしておいた。
そして先週末、改善して完成したss600Dspをお客さまのところに届けた。今は安心して聞いていただいている。またこの時、こちらからお貸ししていたMCヘッドアンプも新しいバージョンに更新して差し上げた。
そうしたら二日後の昨夜、このお客さまから電話が入った。最初はなにかまた不具合が出たか、と不安になったが伝えられた内容は概ね次のようなものであった。
こんな音これまで聞いたことがない。
パワーアンプの音が改善されて太くしっかりしたことは一聴してわかった。だけど、このヘッドアンプの改善度合いはものすごい。
何が変わったの? パワーアンプの情報量が増えていることに加えてこのヘッドアンプが拾う音の凄いこと。これまでとまるで違う。ここ2日レコードばかり聴いているが、聞こえなかった音がどんどん聞こえてきて、すごい太さと臨場感。どうなっちゃうの、という感じ.凄すぎる。
なんと、大変に喜んでお電話いただいたのであった。安心(^^)
このバージョンアップ版の「ヘッドアンプ+イコライザアンプ」は出川式電源と組み合わせて私が構成したもの。ヘッドアンプはA&Rラボ製でK389特注素子を使ったもの。イコライザアンプは当店で細密チューンを施したもの。悪いはずがない。本来このヘッドアンプセットは自分用に構成したものだが、バージョンアップ版をWBTのジャックと組みあわせてお客さまにはご注文をいただいている。WBTの入荷待ちが続いているため私のものをお貸ししている。
このお客様、もともとドイツ製(Octabe)のプリアンプとパワーアンプをお使いだった方で、ss600Dを納入した時に早々とパワーアンプは売却されたと伺った。
昨日発送した出川先生のss600Dspも手元に届いて音出しし、良い音だとのこと。やっと解決。。
ss600Dspも音が良くなってより確実な安定動作ができるようになった。ヘッドアンプの音もびっくりするほどの改善があった。
今度の秦野市東公民館でののレコード・カフェ(2/25 13:30開始)ではどちらも紹介され音が聞ける。
初めてだが私も行こうと思っている。途中で横浜のISHI HALLさんに立ち寄って改修版のss600Dspを届ける。
レコードカフェでもISHII HALLさんでも、皆様のご感想を伺いたいと思う。
2月26日 追記
レコードカフェ、行って来ました。
当店のアンプss120でB&WのCM1を鳴らし、ss600DspでALTECーA7の38センチウーハーをドライブしていました。
出川先生がFBに紹介されていますが、アンプのドライブ能力の高さに驚かれていました。何しろ1KVAですから(^^)
また、先週末改修が完成して届けた横浜のアコースティック・サウンドホールイシイ様からも次のようなご感想をいただきましたのでそのまま紹介させていただきます。
『昨日届きました。
改修後の感想ですが、スピード感が増したのと静かさが深まったのに驚きました。
私のフィルムコンデンサアンプと比べスピード感は同等ですが、ノイズが皆無で圧倒的にクリアーです。
出音に滲みが無く楽器やボーカルの位置がより明確に定位します。
色々と無理を言ってしまいましたが、結果素晴らしいアンプを製作して頂きありがとうございました。』
立ち上がりの良いデジタルアンプに超低インピーダンスの電源トランスとさらに低インピーダンスな出川式電源で電流を供給することで、クリアで描画性の高い音楽ステージの再生が可能になりました。手前味噌ですが、確かに素晴らしい音です。
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