実はこのところ・・・・ ― 2026-02-22
実はこのところ・・・
私はss600Dspで発生した現象の解析と対策に必死になっていた。極々稀な現象ではあるのだが、電源投入タイミングのラッシュがアンプを破壊してしまうほどに激しくなる事態が発生した。
1KVAのカニトランスという、超低インピーダンスのトランスと、出川式電源というやはり低インピーダンスな電源を組み合わせることで、理想のドライブ能力でD級アンプを駆動しているが、その駆動電流が電源投入という厳しい過渡現象においてはごく稀にジャジャウマの如くに暴れることがあった。
昨年12月に出川先生のss600Dを1KVAに載せ替えた時にその現象が発生した。パチンッと音がしてアンプが壊れた。電源も壊れた。最初は何が起こったかわからなかったが、ss600Dが完全に死んでいた。
この現象を起こす可能性を潰さないと買っていただいた皆様に安心してお使いいただくことはできない。そんなことは絶対にあってはならない。
しかし、稀にしか出ないこの現象を再現させつつ解決して潰すということは、アンプを何台潰すかわからない。
とは言っても実践(Practice)を社是とする当店が、いい加減な製品を出すことは許されない。
そう考えると居ても立っても居られない気持ちになり、それから約2ヶ月、寝る間も惜しんで試験、破壊、実践と分析を行った。
文献や技術資料なども調べながら、ようやく原因と対策にいきついたのが2月の中旬。この間、破壊したアンプボードは10枚を超えた。
実は1月中にss600Dspの県内のお客様からそのアンプを引き取ってきていた。対策が決まったらすぐに対応できるようにだが、そのお客様が音を聞けなくなることが忍びない。そこで自分のss600Dspを代わりに置いてきたが、万が一にもお客さまのところでその現象が発生しないように、電源を切らないでお使いいただくことをお願いしておいた。
そして先週末、改善して完成したss600Dspをお客さまのところに届けた。今は安心して聞いていただいている。またこの時、こちらからお貸ししていたMCヘッドアンプも新しいバージョンに更新して差し上げた。
そうしたら二日後の昨夜、このお客さまから電話が入った。最初はなにかまた不具合が出たか、と不安になったが伝えられた内容は概ね次のようなものであった。
こんな音これまで聞いたことがない。
パワーアンプの音が改善されて太くしっかりしたことは一聴してわかった。だけど、このヘッドアンプの改善度合いはものすごい。
何が変わったの? パワーアンプの情報量が増えていることに加えてこのヘッドアンプが拾う音の凄いこと。これまでとまるで違う。ここ2日レコードばかり聴いているが、聞こえなかった音がどんどん聞こえてきて、すごい太さと臨場感。どうなっちゃうの、という感じ.凄すぎる。
なんと、大変に喜んでお電話いただいたのであった。安心(^^)
このバージョンアップ版の「ヘッドアンプ+イコライザアンプ」は出川式電源と組み合わせて私が構成したもの。ヘッドアンプはA&Rラボ製でK389特注素子を使ったもの。イコライザアンプは当店で細密チューンを施したもの。悪いはずがない。本来このヘッドアンプセットは自分用に構成したものだが、バージョンアップ版をWBTのジャックと組みあわせてお客さまにはご注文をいただいている。WBTの入荷待ちが続いているため私のものをお貸ししている。
このお客様、もともとドイツ製(Octabe)のプリアンプとパワーアンプをお使いだった方で、ss600Dを納入した時に早々とパワーアンプは売却されたと伺った。
昨日発送した出川先生のss600Dspも手元に届いて音出しし、良い音だとのこと。やっと解決。。
ss600Dspも音が良くなってより確実な安定動作ができるようになった。ヘッドアンプの音もびっくりするほどの改善があった。
今度の秦野市東公民館でののレコード・カフェ(2/25 13:30開始)ではどちらも紹介され音が聞ける。
初めてだが私も行こうと思っている。途中で横浜のISHI HALLさんに立ち寄って改修版のss600Dspを届ける。
レコードカフェでもISHII HALLさんでも、皆様のご感想を伺いたいと思う。
2月26日 追記
レコードカフェ、行って来ました。
当店のアンプss120でB&WのCM1を鳴らし、ss600DspでALTECーA7の38センチウーハーをドライブしていました。
出川先生がFBに紹介されていますが、アンプのドライブ能力の高さに驚かれていました。何しろ1KVAですから(^^)
また、先週末改修が完成して届けた横浜のアコースティック・サウンドホールイシイ様からも次のようなご感想をいただきましたのでそのまま紹介させていただきます。
『昨日届きました。
改修後の感想ですが、スピード感が増したのと静かさが深まったのに驚きました。
私のフィルムコンデンサアンプと比べスピード感は同等ですが、ノイズが皆無で圧倒的にクリアーです。
出音に滲みが無く楽器やボーカルの位置がより明確に定位します。
色々と無理を言ってしまいましたが、結果素晴らしいアンプを製作して頂きありがとうございました。』
立ち上がりの良いデジタルアンプに超低インピーダンスの電源トランスとさらに低インピーダンスな出川式電源で電流を供給することで、クリアで描画性の高い音楽ステージの再生が可能になりました。手前味噌ですが、確かに素晴らしい音です。
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