ss600Dのご注文をいただきました ― 2025-11-26
ss600Dカスタムのご注文をいただきました
出川先生宅にある当店のアンプの音を聴いたお客様からss600Dの御注文をいただきました。しかもその方、音にはかなり拘りのある方で、ご自身でも全てのコンデンサに電解を使わずフィルムコンデンサだけで構成したアンプを造っておられて、超高速な音をお楽しみになられておられる方です。
そういう方ですから当然カスタムの要求は色々いただいたのですが、その中で特に大きかったのがトランスの交換です。
当店のss600Dにはその型番にもある通り、600VAの大きな禅トランス(カニトランスとも言う?)が入れてあります。しかし実はまだスペースには余裕があります。そこで、ギリギリ入る最大の大きさの禅トランスに替えて欲しいとの事。調べたところ、1000VA(1KVA)まではなんとかはいる事がわかりました。幸い禅トランスは600VA以上は幅よりも高さ方向により大きくなるのですが、ss600Dのケースは高さ方向にはまだ余裕がありました。
数日前に届きました。重い。
600VAは6.5kgの重さがあって、それでも重いと思ってましたが、さらに重い。1000VAは10.5kgもあります。
寸法的に入るとは思ってましたが少し怖くて最初ケースに当て嵌めてみて、ますます心配になり、まずは自分の装置に試してみよう、その上でノイズ対策等必要であれば実施しなくては。。と思い、載せてみました。そうしたら、なんとかギリギリでしたが入りました。
で早速音出し。
いやーびっくりしました。トランスの余裕でここまでリアリティが向上するんですね。はっきり言ってこれは全くの想定外でした。
しかし、音の出方というかスピーカーの鳴り方がここまで違うとは。。。
もともと600Dは広がりと余裕のある音の鳴りでしたが、それがさらにまろやかに包まれる感が溢れています。これが余裕というものなんでしょうね。スピーカーから鳴ってる気が全くしないです。
このトランスは2台注文しましたので、1台はこれで自分のものにします。これ一台で6万円以上ですからちょっとしたアンプ以上の価格ですが、これだけ包容力のある音が出せるので納得です。
この余裕はお客様に教えていただたものです。ありがとうございます。
さて、その次のご要求がアンプの電源にシルバーマイカ(提供品)や大型のフィルムコンデンサを入れること。大型のフィルムコンデンサは入手が困難なので探して欲しいとのこと。さて困りましたが、私が使っているAIに尋ねたり海外サイトの在庫を調べたりして行き着いたのが車載用部品としてラインナップされている何種類かの100uFの大型高性能フィルムコン。この素子を見つけた時、「現在ある電解コンXXXμFにパラにするのにどれが一番適しているか」をAIに尋ねました。そうしたらたちどころに「各フィルムコンの型番からそれらの特徴と特性を読み込んで、デジタルアンプの再生音域の改善にはこれが良い」と指定してきました。また、さらに「10μF以下の積層セラミックか特性の良い1μF程度のフィルムコンをパラにすると特に高域の再生音の均一性が確保されるので良い。」とのアドバイスまでもらいました。それならと、
「手作業で取り付けるのに適した形状の素子で同じような効果を得られるものを探して」と依頼、「手作業でつけられる」という条件をつけないと表面実装型の小さな部品を紹介されても手が出せないからです。
その結果、やはり同じ海外サイトにあった1μFのフィルムコンを提案してきました。
ここまでのやり取りでこのAIは、当店のデジタルアンプに実装された既設電解コンデンサを理解し、そこに追加することになった大型のフィルムコンまでを知った上で、さらに改善するには特性の良い1μFフィルムコンをパラにすると良い、との提案をしてくれたことになります。
それでは、と早速その海外サイトに注文したのでしたが、注文が複数個になったためかそのサイトから3回も「納入先を教えろ」とか「どんな内容に使うのか詳細を連絡しろ」とかの問い合わせメールがきました。その都度AIの助けを借りながら返答していましたが、、3度目にはいい加減嫌になってAIに「こんな質問が繰り返されているのだが今回で打ち止めになるようにきちんと説明してくれ」と指示したら、次の文章を最後に入れてメール化してくれました。
>5. Additional information
I operate a small, custom-made audio business as an individual.
All items will be used strictly for non-military, non-export-controlled, and civilian audio products.
つまり小規模な個人事業主が、軍事用でも輸出用でもなく完全に一般市民向けの製品の部品として使うだけだ、ということを記述して納得してもらいました。
さて、海外から届いた2種類のフィルムコンをお客様からのご提供のシルバーマイカ(これもロシア産のミリタリー仕様らしい)と組み合わせて各アンプ基板の空きスペースに実装しました。
その音は、、、素晴らしいの一言です。
当店のアンプはこれまでも良い音であるとの評価をもらっていましたが、不思議なことにこれまでに聞こえてこなかった音が聞こえてくるのです。特に高音部の伸びや滑らかなシンバルの音、声の掠れなどを含めて、情報量がぐんと三段階も上がった感覚です。
急ぎアンプ2台(ステレオ分)作って聞いてみましたが、呆気に取られて聞き惚れてしまいました。
広く豊かに鳴る音の臨場感に密度感が加わり、濃密な音のステージに包まれる感じです。凄いです。自分の作ったアンプでここまでの音が出せるとは、感激です。
これらの音の改善はお客様のご注文がなければ私も聞くことができなかったものです。
横浜のI様、ありがとうございます。
心から感謝いたします。
お客様のss600Dsp、完成内部写真です。
配線類も拘った構成です。本当に見事な音がします。




最近のコメント