ss600Dspフルセットのご感想をいただきました ― 2026-10-25
お客様からのご感想をいただきました
当店のフルセットをご購入いただいた埼玉のK様から大変嬉しいご感想をいただきました。K様はss600Dspという1KVAのトランス(11Kg)を内蔵したバージョンをお使いで、まずその重さに驚かれたご様子。日頃はオーケストラ演奏を大画面でお楽しみです。DACは当店フルチューンのSU-1です。
ご許可いただきましたので全文をそのままここに公開させていただきます。
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ss600dspと金の卵 感想
しばらくセットで使ってみた感想です。
1.意外と重い
デジタルアンプなので、もう少し軽いと思ってました。まあ持てますけど。
2.外観は黒い箱
まあまあコンパクトで目立たないので、家庭の平和には良さそう。
3.超高音質
トランジスタ、mosfet、真空管、デジタルと使ってきましたが、けた違いの高音質。
癖は感じられず、仮にspに例えたら超高音質フルレンジみたい。現実にそんなspは存在しないと思いますが、下から上までスムーズにつながりがよく、ppからffまで、駆け上がる瞬発力、爆発力みたいなのも十分。やたら細かい音が出る。が、自然な音。
ブランドによくある個性は感じられず、元の音源信号をそのまま増幅してspに伝送してますという感じです。特に温かいとか冷たいという事はないです。
4.周囲の環境には反応する
ケーブル、インシュ、ルームチューンの影響は受けます。上流や下流のspでも変わります。出音は変わります。当たり前ですけど。
うちでは、ノンシールドrcaケーブルやマイナスイオン発生装置でノイズが発生しました。シールドしたり離せば大丈夫です。
5.従って、これを買えばhappyで、「上り」とはなりません
こうしよう、ああしようと沼からは相変わらず、抜け出せないのではないでしょうか。
まあそういう趣味だから、それで、つかの間happyですが。
6.結論
このお値段で、この性能は桁外れ。
自分はクラシックしか聴かないですが、各国のオケ、指揮者、ソリストの演奏、解釈、ホールの音響の違い等々、露わにしてくれるので気に入っています。ブランドの音色トーンではなくて、演奏そのものを追求したい人にはお勧めだと思います。
色々と書きましたが、実際は、特段神経質な点はなく、接続すれば普通にいい音が出ます。
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K様 素晴らしいご感想をありがとうございます。
当店では常にアンプ回路や素子に対して「最善な電源」を供給することを目指してアンプ造りやチューニングを実施しております。そうすることで、使われている素子の性能をフルに発揮させることができ「ソースに対して何も足さず、なにも引かずそのままを滑らかに忠実に再現する」ことが可能となります。結果として癒しの音を再現しようとする当店の目的にも合うものと考えております。外部電源だけで供給しきれない場合は素子の近傍にそれなりのバッファ電源として良質のコンデンサを入れるなどはやっておりますが、それにしても音色を変えないように心がけています。
小林様は以前当店チューンのSU-1を原器とおっしゃてくださいましたが、ssシリーズはアンプでそれを実現してると自負しております。
当店ではこれからも素子の性能を100%発揮する製品開発とチューニングを実施していきます。
これからもよろしくお願いいたします。
バッファアンプの見直し(全回路図) ― 2026-10-22
バッファアンプの見直し(全回路図)
いったんゲインを32dBまで上げたバッファアンプであったが失敗であった。レコーディングレベルの高い円盤だと音が大きなところで歪むことがわかった。つまりはレール電圧よりも高くなってしまうのである。そこでゲインを26dBに戻したが、その際、オペアンプやチューニングパーツも全て見直した。
ここに、音の良いバッファアンプの全回路図を示す。
前回の略図ではパスコンやチューニングパーツを含めなかったのだが、今回はこのまま組めば間違いなく良い音が出る。ただし、電源は第二世代電源で作成してこの回路図の外部から供給するべきことはいうまでもない。この図には入れてないが1mほどの配線を介して電源箱から供給しているので、バッファアンプ側の受電口にはプラス・GND間とマイナス・GND間に 電流バッファとしてOSコンを入れている。
初段はMUSE02とし、2段めは以前と同じOPA1612のボルテージフォロアーである。信号入力はMUSE02の#3端子(ステレオ素子なのでもう一方は#5端子)に入れてある。
左から説明すると、電源ラインが基板に入ったところでアンプ回路全体の電源インピーダンスを下げるために1.0uFのPanasonic製フィルムコンと2.2ufのMPFをパラにしたものを+側ー側の両方に入れている。基板はオペアンプ2個だけの小さな基板なので、このフィルムコンはオペアンプ用の電流バッファとなる。また入力信号のカップリングにもこのPanasonic製のフィルムコンを使っている。オペアンプ回路の+側入力とー側入力にはそれぞれミニLCM(LC-0703H)を入れている。今回の様に両振り電源の場合はLCMの方向を間違えないように入れることが肝要である。INとOUTを電流の流れ方向に合わせて入れる。
それぞれのオペアンプには4個のパスコンが入れてあるが、これらは村田製の0.1uFの積層セラミックコンである。このパスコンとパラになるようにミニCPMを合計4個つける。これらも付ける極性を間違えないようにする。高電圧側に+端子を接続するのであるから、マイナス側の回路にCPMをつける場合はGNDが+になる。
RCA端子と基板の間の信号配線は撚り線とすること。うちでは0.4mmのPTFE銀メッキ線をGND側にして、HOT側はAugLinePTFE+pt(0.4mm)を使って撚り合わせている。これだと音が少し明るめになるがまぁ悪くはない。
初段のMUSE02で20倍(26db)のゲインを稼いで、2段めのOPA1612はゲインもなくただのボルテージフォロワー回路で電流追従性を上げているが、どちらも速いオペアンプなので遅延なく要求電流を供給できるように要所にフィルムコンデンサやCPM・LCMを入れている。
この回路で良質なボリュームをつければ音の良いプリにもできる。
ご参考まで。
電子ボリュームという選択肢 ― 2026-10-17
電子ボリュームという選択肢
X-DP10に内蔵していたことで興味を持った素子にMUSES72320という電子ボリュームがある。これは最近のチャン・デバなどでよくあるデジタル・ボリュームではなく、デジタル制御可能な「抵抗ラダー型ボリューム」である。つまり信号をデジタル化していない。オーディオラインに関しては純粋なアナログボリュームなのである。
X-DP10の修理にはこの部品単品を秋月から注文して使ったが、その際このチップの使い勝手というかメリットを感じていた。ボリュームの後に好きなオペアンプでバッファを入れてやれば理想的な音質のままで増幅も含めて音量調整ができる。つまり簡単なプリアンプの機能を持たせることができるのである。秋月電子でもこれを使った電子ボリュームのキットは出ているが、当店ではRemffという会社の「MUSE電子ボリューム評価ボード」を購入しておいた。
このボードは基板脇にロータリーエンコーダを仕込んでいてそれで音量調整が可能である。また後段のバッファにはオペアンプを実装するようになっていて、そのオペアンプもFET入力やバイポーラ入力を選択できるようになっている。結構本格的に作られたボードなので、評価ボードとはいえそのままケースにでも入れてやればウチの試験用のボリュームとしても使えると見込んだのである。
このボードというかこのボリューム素子の欠点は、使用するためには最低3種類の電圧が必要だということ。制御用の単一5Vと、アナログ回路用の±18Vである。この両振りの18Vは後段のオペアンプの電源としても使う。この電源に良質で応答の速い電源をアナログで作ろうとすると良質のトランスから用意しないといけないのでコストもかかるしサイズもデカくなる。試験用のボリュームなのでサイズはできる限りコンパクトにしたいし、コストもかけたくない。
そこで、手持ちのスイッチング電源では作れないかと考えた。当店には創業当時に手に入れたTDKのFMPシリーズ5V単一電源とFCPシリーズの両振り15Vの電源がある。どちらもFCCクラスBという低ノイズ性を謳っているもので、これらの後ろにFixCurrent+CPMを入れるとかなり良質な電源になる事は以前確認していた。今回はFixCurrent+CPMをスイッチング電源と組み合わせ、それらを1つに纏めてしまおうと思った。それでどこまでの音が出せるかを試してみようと思ったのである。
電子ボリュームの所で音が劣化しては元も子もないので、良質な電源とバッファアンプ回路への細密チューンは必須である。また電源はスイッチング電源2個の出口にそれぞれFixCurrent+CPMを入れ、小さくまとめて少し離れた場所に配置することとし、バッファアンプ用のオペアンプはMUSE02とした。
これを試聴してみて、音は滑らかになったが、それでもやはりわずかではあるが音の劣化を感じた。それを改善するためのチューニングをこのボリュームボードに入れていく。視聴を繰り返しながらこれを繰り返すことでアンプ部の音を「入力を劣化させない」ように改善するにはどうするか、ということが見えてきた。やはり要所にフィルムコンデンサやその他の追加は必要である。何度も部品を入れたり外したりするうちに、本当の勘所がよくわかってきた。
総じてこの電子ボリュームの音は、抵抗だけで構成してある128ATTよりも音に元気がある。音の粒子感というか粒だちが良い。まぁ音の良いオペアンプでバッファリングしてあるからそれも当然なのだが、今のチューニングのままだとどうしても最高域の音に不足がある。例えばフォーク・ギターのアコースティックの響きでは、弦を弾く時の擦過音が実音の前にごく短時間入るのだが、この擦過音が不足しているように聞こえ、ギターの爪弾きの音色がややマイルドなのである。本来はここはもう少し耳に触る部分であり、現物を聞いている時にはしっかりと聞こえる部分なのでやはりしっかり出したい。
そういう意識でこの電子ボリュームをチューニングしていると、その前のヘッドアンプ+イコライザアンプ部分から送られてくる信号にもそこの部分がやや不足していることがわかってきた。これは大事な部分。以前あまりレコードを聴かなかった(プレーヤーが無かった)ので評価が漏れていた。電子ボリュームの改善をしている過程で見つけたチューニングポイントがヘッドアンプ+イコライザ回路製作時には実施していなかった点である。電子ボリュームに入れたのと同じチューニングをヘッドアンプ・イコライザと先日追加した32Dbバッファアンプにも追加した。これで我が家のレコード再生システムでギターの生々しさが戻ってきた。
さらにはスイッチング電源といえどもちゃんとFixCurrent+CPMを入れると抜群の音を引き出せることが改めてわかった。
やはりスイッチング電源のレスポンス速度の速さが音の粒だちに寄与しているものと思う。
上の写真は我が家のss600Dsp に載せた電子ボリュームとその右にある上がヘッドアンプ+イコライザで下が32Dbバッファである。
うちで先日T様に納入したヘッドアンプ+イコライザセットはアルミ押し出しの高級ケースに入れてWBTのRCAジャックにて納入した(T様からのご要望)が、自分用は写真のような簡単なアルミケースに入れていて電源ケーブルはMIDIケーブルを流用していて、さらにカートリッジはMMとMCを全面のスイッチで切り替えるようにもしている。これらが載ってる棚の下の段にヘッドアンプ+イコライザ用の電源箱とバッファアンプ用の電源箱を置いてある。それらはすべて第二世代電源で作っており、トランスごと入れた箱も結構大きなものである。電子ボリュームの電源用のスイッチング電源はレコードプレーヤーの下の棚板背面にぶら下げていてそこから専用ケーブルで電子ボリュームまで引いている。コンパクトだとそういうことができる。
なんかこうやっていろんなものを作っていると、その都度音を良くするにはどうするかということを考えて突き詰めてしまう。その結果、我が家にある自作機器類は日々改善されていっている。まだまだ学習が必要だということだ。。。T様には、送ってもらえれば無料で改善するのでどうぞ。
スイッチング電源にしかできないことも ― 2026-10-14
スイッチ電源にしかできないことも
1.大事なことは電源の電流途切れを無くすこと
当店のフルチューンSU-1がなぜ他のDACの音を寄せ付けないほどの良い音が出ているか。コンパクトなボディに凝縮された部品・構成の良さということもあるが、USB-PD FixCurrent+CPMでUSB接続することで電源の電流欠損を無くしていることが大きな効果を呼んでいる。一般の市販DACはここのとろこが手当てされていないから敵わない。
そもそもDACというものは、デジタル信号をアナログに変換するだけの小電力の機器である。それに大きな電源は必要ないのでUSB給電でも充分に動作する。ここにPD FixCurrent+CPMを入れるだけで電源の基本がしっかりしたDACとなり音が滑らかになる。一番簡単で最もC/Pの高いチューニングである。
2.次にレスポンスの速い電源で供給すること
ただし、デジタル信号というのは鋭い立ち上がりを伴う信号であることと、DAコンバータチップはそのデジタルパルスの立ち上がりを正確に検出してアナログに変換している。これらのパルスを正確に再生・転送するためにはパルスの立ち上がりに正しく給電する電源システムが必要である。だから
小電力機器といえどもアナログで給電する場合、高級機であればあるほど余裕のあるトランスを入れて極力信号の立ち上がりの鋭さを守れるようにしている。
これは一理ある。しかし数10ナノヘルツという鋭い立ち上がりを遅延なく立ち上げる場合にはそれだけでは追いつかず各所に応答の速いコンデンサを入れるなどしてチューニングしてあるのが現状である。
SU-1では中に使われているアクティブ素子(オペアンプやDACチップ)のそれぞれにCPMやLCMを入れてその電源レスポンスを速くするチューニングを入れている。この場合のCPM/LCMは単なるノイズフィルタではない。電源応答速度を高めてもいるのだ。
3.アナログ電源では効率が悪い(実装できない)ところも
ところがSU-1にはアナログ回路用電源として小さな±12Vのスイッチング電源が入っている。これはUSB給電の5Vを電源としてDACやオペアンプ用の両振りの12Vを作り出す昇圧コンバータであるが、スイッチング電源なので当然ノイズも大きいがその代わり電源としての応答速度はアナログ電源よりはるかに高速でもある。この電源にCPM/LCMを入れることでノイズを浄化し、そのレスポンスのままアナログ回路に供給している。これが他の機器にもない優位点である。これと同じ応答速度をアナログ電源で実装しようとしたら結構大きなトランスと優秀な整流回路が必要になってっしまい、あのコンパクトな筐体には収まらなくなってしまう。まぁここはコストのこともあってこういう回路になっているとは思うが、チューニングすることでスイッチング電源による効果が如実に出ている部分となっている。
SU-1のチューニングのページを是非よく見てもらいたい。
上記、1、2、3の要点に従ってチューニングしていることがよくわかると思う。この記事を見たお客様からご自身の中華DACのチューニングも何台か引き受けてやらせていただいた。
これをやれば一般のUSB DACの音は中華製の安物であっても改善可能である。中華プリもネットワークプレーヤーなども同じ。
バッファアンプのノイズ対策 ― 2026-10-11
バッファアンプのノイズ対策
先日来客があって一緒にレコード試聴を楽しんだ。音の解像度,明瞭度,キレ,定位と臨場感などの空気感,全ての状態で我が家にあるA&R 製ヘッドアンプと自作バッファアンプ(どちらもフルチューン)の組み合わせで素晴らしいとの評点をいただいた。
しかし残念なことに,かなり音量を上げてレコードを停止させた時,ハム音がSPを鳴らしているのが聞こえた。実はこれは以前から認識してはいたのだったのだが・・・失敗
今日は朝から音を聞きながらノイズの対策を実施した。
何しろバッファアンプの内部配線はシールドしていないFEP電線(銀メッキ単線)で引き回していたことで電源からの誘導ノイズに弱かったのである。通常今回のレベルにまで音量を上げて聴いていなかったのと自分用だから良いかという甘えもあって対策していなかった。しっぱい、失敗
対策としては、、
内部配線を、本来はPA-02 V2などのシールド線が使えれば良かったのであるが,なにぶん固くて太い配線であるのでコンパクトに作っているバッファアンプの中には入れらない。
そこでやむなく,面倒ではあるがFEP電線を強撚りすることにした。組み合わせる配線は色付き線の方が良かったのでオレンジ色の電線(Augline PTFE+pt)を使った。
また基板も左右を切り飛ばして小さくして回転し,できる限り電源配線と信号線、入力線と出力線が近接しないように配置を工夫した。
完成したバッファが下記
主なチューニング部品は基板裏に付けてるので見えない
写真の上側が電源ユニットからの受電部、画面下の左側が入力端子で右側が出力端子である。こうすることで全ての信号線が混植せず音量上げてもハム音が聞こえなくなり(300W以上になるので最大にすればもちろん少しは聞こえるが)
音の明瞭度がさらに向上した。音色も明るめになったのはオーグラインPTFE+ptのおかげかとも思うが、しかしやはりハムノイズは少なくても音に影響していたものと思う。
ナベサダのLP Morning island(1979)を聴いているが、もぅノリノリでつい音量を上げすぎてしまう。エエなぁ。。



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