電子ボリュームという選択肢 ― 2026-10-17

電子ボリュームという選択肢


X-DP10に内蔵していたことで興味を持った素子にMUSES72320という電子ボリュームがある。これは最近のチャン・デバなどでよくあるデジタル・ボリュームではなく、デジタル制御可能な「抵抗ラダー型ボリューム」である。つまり信号をデジタル化していない。オーディオラインに関しては純粋なアナログボリュームなのである。


X-DP10の修理にはこの部品単品を秋月から注文して使ったが、その際このチップの使い勝手というかメリットを感じていた。ボリュームの後に好きなオペアンプでバッファを入れてやれば理想的な音質のままで増幅も含めて音量調整ができる。つまり簡単なプリアンプの機能を持たせることができるのである。秋月電子でもこれを使った電子ボリュームのキットは出ているが、当店ではRemffという会社の「MUSE電子ボリューム評価ボード」を購入しておいた。

このボードは基板脇にロータリーエンコーダを仕込んでいてそれで音量調整が可能である。また後段のバッファにはオペアンプを実装するようになっていて、そのオペアンプもFET入力やバイポーラ入力を選択できるようになっている。結構本格的に作られたボードなので、評価ボードとはいえそのままケースにでも入れてやればウチの試験用のボリュームとしても使えると見込んだのである。


このボードというかこのボリューム素子の欠点は、使用するためには最低3種類の電圧が必要だということ。制御用の単一5Vと、アナログ回路用の±18Vである。この両振りの18Vは後段のオペアンプの電源としても使う。この電源に良質で応答の速い電源をアナログで作ろうとすると良質のトランスから用意しないといけないのでコストもかかるしサイズもデカくなる。試験用のボリュームなのでサイズはできる限りコンパクトにしたいし、コストもかけたくない。


そこで、手持ちのスイッチング電源では作れないかと考えた。当店には創業当時に手に入れたTDKのFMPシリーズ5V単一電源とFCPシリーズの両振り15Vの電源がある。どちらもFCCクラスBという低ノイズ性を謳っているもので、これらの後ろにFixCurrent+CPMを入れるとかなり良質な電源になる事は以前確認していた。今回はFixCurrent+CPMをスイッチング電源と組み合わせ、それらを1つに纏めてしまおうと思った。それでどこまでの音が出せるかを試してみようと思ったのである。


電子ボリュームの所で音が劣化しては元も子もないので、良質な電源とバッファアンプ回路への細密チューンは必須である。また電源はスイッチング電源2個の出口にそれぞれFixCurrent+CPMを入れ、小さくまとめて少し離れた場所に配置することとし、バッファアンプ用のオペアンプはMUSE02とした。

これを試聴してみて、音は滑らかになったが、それでもやはりわずかではあるが音の劣化を感じた。それを改善するためのチューニングをこのボリュームボードに入れていく。視聴を繰り返しながらこれを繰り返すことでアンプ部の音を「入力を劣化させない」ように改善するにはどうするか、ということが見えてきた。やはり要所にフィルムコンデンサやその他の追加は必要である。何度も部品を入れたり外したりするうちに、本当の勘所がよくわかってきた。


総じてこの電子ボリュームの音は、抵抗だけで構成してある128ATTよりも音に元気がある。音の粒子感というか粒だちが良い。まぁ音の良いオペアンプでバッファリングしてあるからそれも当然なのだが、今のチューニングのままだとどうしても最高域の音に不足がある。例えばフォーク・ギターのアコースティックの響きでは、弦を弾く時の擦過音が実音の前にごく短時間入るのだが、この擦過音が不足しているように聞こえ、ギターの爪弾きの音色がややマイルドなのである。本来はここはもう少し耳に触る部分であり、現物を聞いている時にはしっかりと聞こえる部分なのでやはりしっかり出したい。

 そういう意識でこの電子ボリュームをチューニングしていると、その前のヘッドアンプ+イコライザアンプ部分から送られてくる信号にもそこの部分がやや不足していることがわかってきた。これは大事な部分。以前あまりレコードを聴かなかった(プレーヤーが無かった)ので評価が漏れていた。電子ボリュームの改善をしている過程で見つけたチューニングポイントがヘッドアンプ+イコライザ回路製作時には実施していなかった点である。電子ボリュームに入れたのと同じチューニングをヘッドアンプ・イコライザと先日追加した32Dbバッファアンプにも追加した。これで我が家のレコード再生システムでギターの生々しさが戻ってきた。


 さらにはスイッチング電源といえどもちゃんとFixCurrent+CPMを入れると抜群の音を引き出せることが改めてわかった。

やはりスイッチング電源のレスポンス速度の速さが音の粒だちに寄与しているものと思う。

電子ボリュームとヘッドアンプ


上の写真は我が家のss600Dsp  に載せた電子ボリュームとその右にある上がヘッドアンプ+イコライザで下が32Dbバッファである。


うちで先日T様に納入したヘッドアンプ+イコライザセットはアルミ押し出しの高級ケースに入れてWBTのRCAジャックにて納入した(T様からのご要望)が、自分用は写真のような簡単なアルミケースに入れていて電源ケーブルはMIDIケーブルを流用していて、さらにカートリッジはMMとMCを全面のスイッチで切り替えるようにもしている。これらが載ってる棚の下の段にヘッドアンプ+イコライザ用の電源箱とバッファアンプ用の電源箱を置いてある。それらはすべて第二世代電源で作っており、トランスごと入れた箱も結構大きなものである。電子ボリュームの電源用のスイッチング電源はレコードプレーヤーの下の棚板背面にぶら下げていてそこから専用ケーブルで電子ボリュームまで引いている。コンパクトだとそういうことができる。


なんかこうやっていろんなものを作っていると、その都度音を良くするにはどうするかということを考えて突き詰めてしまう。その結果、我が家にある自作機器類は日々改善されていっている。まだまだ学習が必要だということだ。。。T様には、送ってもらえれば無料で改善するのでどうぞ。


スイッチング電源にしかできないことも ― 2026-10-14

スイッチ電源にしかできないことも


1.大事なことは電源の電流途切れを無くすこと

当店のフルチューンSU-1がなぜ他のDACの音を寄せ付けないほどの良い音が出ているか。コンパクトなボディに凝縮された部品・構成の良さということもあるが、USB-PD FixCurrent+CPMでUSB接続することで電源の電流欠損を無くしていることが大きな効果を呼んでいる。一般の市販DACはここのとろこが手当てされていないから敵わない。

そもそもDACというものは、デジタル信号をアナログに変換するだけの小電力の機器である。それに大きな電源は必要ないのでUSB給電でも充分に動作する。ここにPD FixCurrent+CPMを入れるだけで電源の基本がしっかりしたDACとなり音が滑らかになる。一番簡単で最もC/Pの高いチューニングである。


2.次にレスポンスの速い電源で供給すること

ただし、デジタル信号というのは鋭い立ち上がりを伴う信号であることと、DAコンバータチップはそのデジタルパルスの立ち上がりを正確に検出してアナログに変換している。これらのパルスを正確に再生・転送するためにはパルスの立ち上がりに正しく給電する電源システムが必要である。だから

小電力機器といえどもアナログで給電する場合、高級機であればあるほど余裕のあるトランスを入れて極力信号の立ち上がりの鋭さを守れるようにしている。

これは一理ある。しかし数10ナノヘルツという鋭い立ち上がりを遅延なく立ち上げる場合にはそれだけでは追いつかず各所に応答の速いコンデンサを入れるなどしてチューニングしてあるのが現状である。


SU-1では中に使われているアクティブ素子(オペアンプやDACチップ)のそれぞれにCPMやLCMを入れてその電源レスポンスを速くするチューニングを入れている。この場合のCPM/LCMは単なるノイズフィルタではない。電源応答速度を高めてもいるのだ。


3.アナログ電源では効率が悪い(実装できない)ところも

ところがSU-1にはアナログ回路用電源として小さな±12Vのスイッチング電源が入っている。これはUSB給電の5Vを電源としてDACやオペアンプ用の両振りの12Vを作り出す昇圧コンバータであるが、スイッチング電源なので当然ノイズも大きいがその代わり電源としての応答速度はアナログ電源よりはるかに高速でもある。この電源にCPM/LCMを入れることでノイズを浄化し、そのレスポンスのままアナログ回路に供給している。これが他の機器にもない優位点である。これと同じ応答速度をアナログ電源で実装しようとしたら結構大きなトランスと優秀な整流回路が必要になってっしまい、あのコンパクトな筐体には収まらなくなってしまう。まぁここはコストのこともあってこういう回路になっているとは思うが、チューニングすることでスイッチング電源による効果が如実に出ている部分となっている。


SU-1のチューニングのページを是非よく見てもらいたい。


上記、1、2、3の要点に従ってチューニングしていることがよくわかると思う。この記事を見たお客様からご自身の中華DACのチューニングも何台か引き受けてやらせていただいた。


これをやれば一般のUSB DACの音は中華製の安物であっても改善可能である。中華プリもネットワークプレーヤーなども同じ。





バッファアンプのノイズ対策 ― 2026-10-11

バッファアンプのノイズ対策


先日来客があって一緒にレコード試聴を楽しんだ。音の解像度,明瞭度,キレ,定位と臨場感などの空気感,全ての状態で我が家にあるA&R 製ヘッドアンプと自作バッファアンプ(どちらもフルチューン)の組み合わせで素晴らしいとの評点をいただいた。

しかし残念なことに,かなり音量を上げてレコードを停止させた時,ハム音がSPを鳴らしているのが聞こえた。実はこれは以前から認識してはいたのだったのだが・・・失敗



今日は朝から音を聞きながらノイズの対策を実施した。

何しろバッファアンプの内部配線はシールドしていないFEP電線(銀メッキ単線)で引き回していたことで電源からの誘導ノイズに弱かったのである。通常今回のレベルにまで音量を上げて聴いていなかったのと自分用だから良いかという甘えもあって対策していなかった。しっぱい、失敗


対策としては、、

内部配線を、本来はPA-02 V2などのシールド線が使えれば良かったのであるが,なにぶん固くて太い配線であるのでコンパクトに作っているバッファアンプの中には入れらない。


そこでやむなく,面倒ではあるがFEP電線を強撚りすることにした。組み合わせる配線は色付き線の方が良かったのでオレンジ色の電線(Augline PTFE+pt)を使った。

また基板も左右を切り飛ばして小さくして回転し,できる限り電源配線と信号線、入力線と出力線が近接しないように配置を工夫した。


完成したバッファが下記

主なチューニング部品は基板裏に付けてるので見えない

BufferAmp内部

写真の上側が電源ユニットからの受電部、画面下の左側が入力端子で右側が出力端子である。こうすることで全ての信号線が混植せず音量上げてもハム音が聞こえなくなり(300W以上になるので最大にすればもちろん少しは聞こえるが)

音の明瞭度がさらに向上した。音色も明るめになったのはオーグラインPTFE+ptのおかげかとも思うが、しかしやはりハムノイズは少なくても音に影響していたものと思う。


ナベサダのLP Morning island(1979)を聴いているが、もぅノリノリでつい音量を上げすぎてしまう。エエなぁ。。












スイッチング電源自体は悪くない ― 2026-10-04

スイッチング電源自体は悪くない


少し前のスイッチング電源と違って最近のスイッチング電源の優秀なやつは整流後のノイズ対策がちゃんとされていてそこそこいい音がするし、例えばGaNという新しい素子を使ったスイッチング電源であればノイズの発生も少ないのでその分従来のスイッチング電源よりも良い音がする。つまりスイッチング電源は新しい技術であり、どんどん進化しているのでこれからもさらに良い方向に進化していくことは間違いない。


しかし、オーディオ的な問題点はそこでは無い。スイッチング電源といえどもスイッチング動作させる元になる直流電圧を作るための一次整流回路があり、そこには一般的なブリッジ整流器が入っているが、それがダメダメなのだ。その後ろにどんなに優秀なスイッチング回路があったとしても滑らかな余韻とステージ感は再生されない。

試しにネットで「スイッチング電源の構成」を調べてみてほしい。その図の一番最初の部分、スイッチング回路の直前に小さく整流回路があるだろう、これがその後ろへの電流を途切れさせている諸悪の根源なのだ。


現代のオーディオ機器設計者が、何故に100年以上前の設計であるブリッジダイオードとコンデンサの整流回路だけで電流均等な直流電源が作成されると納得しているのかわからない。音を聞けば一目瞭然なのに・・・技術者なのにいつまで従来の整流器で納得しているのだ。設計に携わるエンジニアが気づかなければ良い音のオーディオ機器は出てこない。


ハイエンドで有名なGrim Audioですらそうだ。何より証拠にMU2の前段に出川式整流回路を入れてやることで、それだけで音が滑らかになり聞き疲れしなくなる(当店のブログ)にもお客様の感想がある。これは結局、最新の高級オーディオであっても一次整流回路には従来型の整流器しか入ってないことの証明であり、つまり音が良いと言われるオーディオであっても本来の音が出せていない証拠であるのだ。


GoldMundのTelos1000というパワーアンプをチューングしたこともある。1KVAという巨大なトロイダルトランスを抱えた高級パワーアンプであったが、ごく普通のブリッジ整流回路を使っていて、ユーザさんは音の悪さに悩んでおられた。


はっきり言う。アンプやDACでハイエンドなんて「ブランド名だけの贅沢品」である。電源がいかに「凝った電源」と書かれていても、クロックがいかに「高精度」とか謳われていても、100年前の設計から何も進歩していない電源で駆動された音は全く聞くに耐えない。当店で預かった高級品の音は悉く私の耳には失格であった。


オーディオの高級品を買って音も聞かずに飾っておくのならいいのだろう。だがその音を聞いて「くつろぎたい」とか「癒されたい」と思うならば、一般整流回路で動作している機器は失格である。そのような製品は音量を上げると耳障りにしかならない。滑らかな音であればかなりの音量をあげてもやかましくなく、人の会話の邪魔もしないのである。通常電源で駆動された100Wのアンプの音なんて聞く気にもならない。価格に騙されてはいけない。


出川先生のところにはPAエンジニアが大容量のFixCurrent+CPMや出川式電源を購入・実装しに頻繁に来ているとのこと。これまで劣悪であったコンサートホールのPAの音も次第に改善されては来るのであろう。流石に音楽の現場は情報が進みつつある。


私自身の周りの音には全て第二世代電源か、FixCurrent+CPMを入れている。自分の部屋のオーディオ装置はもちろん全てが出川式電源の駆動であるが、例えば居間のアンドロイドTVにはサウンドバーをつけていて、このサウンドバーの電源ACアダプタにFixCurrent+CPMを入れて音を滑らかにしている。最近買った車にもバッテリーには大きめのCPMを入れて、オーディオユニットの電源には自作のFixCurrent+CPMを入れて滑らかな音に改善している。そうしないと長時間の運転などは耐えられない。FixCurrent+CPMを入れるのと入れないのでは長時間運転時の疲れ方が全く違うのだ。


皆さんは、一般電源回路の劣悪な電源に駆動された音を「楽しんでいる」のかも知れないが、それがいかに脳を疲れさせているか知っているのだろうか? 電流欠損のある劣悪な音は脳と耳を破壊しているのかもしれない。音楽を聞いて疲れを感じていて、それなのにその疲れを楽しんでいるというマゾな人にはこれ以上何も言わない。そんな人はいくらでも高級機を買えばよい。


私は音楽を聞いて楽しんで疲れを癒したいので全ての電源に出川式電源を入れているのだ。


しかしね、電源を出川式にして滑らかにし、その上で回路に細密チューンを入れると、音のステージ感がまるで変わるのだよ。包まれるリアル感が抜群になる。空間表現の違いというか... 一般電源ではこのステージ感は絶対に出ない。当店がFull TuneしたS.M.S.L SU-1をUSB-PD FixCurrent+CPM と組み合わせた音を是非聞いて見て欲しい。もともとは1万円ちょっとの超コンパクトDACであるが、その音は豊かなステージの空気感にあふれ、高級機と言われる他のDACを完全に凌駕する。 音の次元が違うのだ。


ベストはこのSU-1+USB-PD FixCurrent+CPM の音を、出川式電源で駆動された当店のss600Dspかss120sp で増幅し、SPMDと組み合わせたスピーカーケーブルで聞く音である。これは保証する。


無料の貸出セットもある。ぜひ試して聴いてみて欲しい。






インターコネクトケーブルの悩み ― 2026-10-02

インターコネクトケーブルの悩み


オーディオ信号を伝送するケーブルとしてはSPC-AVはこれまでにない素直な音質と広範なレンジでSPケーブルとしては今のところ当店ではベストなケーブルである。信号レベルは違うけどインターコネクトとしてはどうだろうと試してみて、それが明らかに効果が高かったのでSPC-AVのRCAケーブルとして販売もしていた。しかしSPC-AVはシールドされていない。このためある程度の長さになってさらに周囲にノイズ源があると必ず信号にノイズが乗る。当店では出ないこの現象が他のお客様のところでは色々な機器が併設されていて避けられないことがわかった。だからまずは当店のHPからSPC-AVのRCAケーブルを削除して販売をやめた。


さてそこでRCAケーブルをどうするか、当店ではこれまでシステム全体にSPC-AVを使っていて特に問題はなかった。しかし試しに長い線を作って電源に近づけるとやはりノイズが乗る。これでは安心して使えない。そこで思い出したのが、当店でss600Dspを納入した際にお客様からの指定で内部配線として使っていたオヤイデのPA-02 V2という型式のRCAケーブルである。とても硬い線でこれで本当に音が良くなるのかと最初は訝しんだが、実際に内部配線に入れてみて驚いた。音にかかっていた幕が剥がれるように明瞭な鳴り方に変わったのである。以来ss600Dspの内部配線には全てこの線を使って納入している。


そこで当店で販売するRCAケーブルもオヤイデのRCA線(PA-02 V2)を使って新しく出そうとしたのだが、オヤイデのHPをよく見たらペア0.7m,1.0m,1.3mのどれでも税込9,680円で販売している。当店で造ってもこれ以下の金額では出せないので販売を取り止めた。「PA-02TR V2 インターコネクトケーブル(RCAペア)」という製品。1.3mペアより長いものも特注で出してるがケーブル代の追加だけの良心的な価格付けなのである。ノイズ対策的にも音質的にもお勧めである。


じゃあ我が家のRCAケーブルはどうするかというと、少しずつSPC-AVからPA-02 V2を使って作り直している。まずはDAC(SU-1)から128stepATTを経由してss600Dspに至るRCA ラインの2セットを変えてみたが、音の鮮明度が明らかに変わった。ノイズは乗ってないように聞こえても音情報を削る方向に乗っていたのかもしれない。これだけ明瞭度が増すのであれば全てのRCAラインをPA-02 V2に変えていくことにする。


一つだけ要点があって、PA-02 V2はシールドの中に赤・白の2芯が入っていて1本で左・右chの接続が可能である。ただそうやって配線をしようとすると、コネクタをつける部分は左右に分ける必要があるので少し長めに剥かなければならない、そのまま配線するとこの部分だけシールドがされない部分が出てしまう。そこを個別に銅テープなどで巻いてシールドをコネクタまで延長することもできるが、かなり面倒だし見た目もあまりよくない。そういう理由からかオヤイデの「PA-02TR V2」では二股にせず、2本のペア構成にしているものと思う。この方がコネクタ付けも簡単だし見た目もすっきりしている。


しかし、自前のオーディオ環境を整える時に出来りかぎり資材費は節約したい。またこのケーブルにも方向性があるので、一本にまとめて作っておいた方が接続時の確認の手間が半分で済む。当店では試験のたびに配線替えするなんていうのもしょっちゅうなのでそこはできるだけ効率的にしたい。そうなると1本でステレオ転送できる配線を作ってしまった方が良い。これはかなりの手間だが自分で作る分には空き時間で作ればいいだけなのでやってみた。


作成したシングルステレオケーブル


これができ上がった端子部分。

先端から7cmをの外皮を丁寧に剥いて、そこに巻いてある網線シールドを切らずに二つに分けて左右それぞれの配線に添わせる。コネクタをつけてから配線と剥き出しのシールド線を纏めてその上から銅テープを巻き、さらにその上からフリーステープを巻いて保護し、分岐点には自己融着テープを巻いて固定してからさらにフリーステープで巻いている。結構手間と時間はかかる。

これで別々に作った場合と音の比較をしたが、効果の差は感じなかった。元々ss600Dspの内部配線も本体中心部に1本引いていてアンプ基板に入るところで左右に分ける使い方をしているので運用上はこれで全く問題ない。


しかしウチのRCAケーブルを全部これに切り替えるのにはしばらくかかる・・・Phew...